せっかく金沢に住むんだから、金沢らしいトコロで住んでみたい。金沢で住処を探している方へ「散歩が楽しい町」をご紹介します。
散歩の途中で出会ったボス君。どうやら彼もこのあたりが好きなようです。 金沢R不動産がスタートし始めて、早いものでもう半年。
嬉しいことに、自分たちなりに紹介してきた物件たちへの問い合わせメールが少しずつ増えてきました。で、金沢に住んでいる方ばかりと思いきや、県外から金沢へ移りすむという方からが非常に多い。半分以上は県外からの方々です。
せっかく金沢に住むんだから、金沢らしいトコロで住んでみたい。案外生まれも育ちも金沢という方より、外から移り住むという方のほうが、関心が強いのかも知れません。
今回のコラムでは、建物から少し離れ、金沢で住処を探している方への参考までに「散歩が楽しい町」をご紹介します。散歩の視点で物件探しをしてみると、便利さとは違った魅力が見えてくるかもしれません。
一回目は女川というなんとも色っぽい別名のある浅野川周辺のエリア。
ひがし茶屋街や主計町など伝統的な文化が今も息づき散歩をするたびに発見がありそうな奥の深いこのエリア。観光地として有名なため、暮らすというイメージが湧きにくいかもしれませんが、探してみると魅力のある物件が眠っていたりします。
住人になったつもりで散歩道を歩いてみると、このあたりには気持ちのよいスポットがやはりたくさんありました。
1. まずは、高台にあるお寺の境内から浅野川の町並みを一望。
眺めに見惚れながら、地理関係も確認しましょう。まん中に流れているのが浅野川。左奥に見えるこんもりした緑のあるあたりがお城周辺。右奥の背の高い建物が集まっているあたりが金沢駅周辺。
金沢の中心街は、お城を中心に半径約2km。意外と近くにいろいろあります。このあたりで暮らすと自転車が欲しくなるかもしれません。
2. こちらも高台にある緑地公園。
ベンチで一休みしていると、犬を連れた地元の方が。
いろいろお話を伺うと、やっぱり雑誌には載ってない地元の人が集まるお店がいっぱいあるのだそうです。しかも安くてうまくて普段着のまま楽しめるお店がいろいろと。住人になって少しずつ発見していく楽しみがある町ってなんだか魅力的です。
ちなみにこの高台へ続く坂道の名前は「子来坂」。
由来は江戸時代のお話から。なんでもこの坂道のさらに奥にある卯辰山を開拓する作業に来た住民が子供のようにはしゃいで登ったことからついたそうです。
どんな光景だったのでしょうか。興味をそそられるエピソードがある坂です。
3. その下にはこぢんまりとした神社が。
ちょうど、春祭りの最中でした。用水で川遊びをしながらはしゃいでいる子供たち。子供たちを見守りながらおしゃべりしている地元の人たち。昔ながらの出店が囲み、なんともアットホームな雰囲気です。
お祭りは住人同士のコミュニケーションを円滑にする場でもあるとか。
こんなお祭りがあるところだと、自然に顔見知りのご近所さんが増えそうです。
4. 茶屋街にある昔ながらの銭湯へ。
坂を登ってひと汗かけば、入りたくなるのがいいお風呂。
格式高いお茶屋さんのイメージが強いですが、庶民的な銭湯や飲食店もこのあたりには多くあります。住人になれば雑誌では紹介されていない隠れた穴場に出会えるかもしれません。
5. いいなぁ浅野川。
お風呂あがりに川沿いで夕涼み。
こんなに気持ちがいい川沿いをふらっと散歩できるなんて、このあたりの住人の方がうらやましいです。すぐそこに大通りがあるのに、違う時間が流れているかのような空気感。車の音も遠くに聞こえます。
メダカを捕まえようとしている子供、スケッチしている学生さん、若いご夫婦、犬をつれたご老人。
いろんな人がいろんな風に浅野川を散歩していました。なにかとせわしない現代社会。このあたりで暮らすと一日の中にほっと一息つける時間が生まれそうです。
6. 梅の橋。
夕焼け小焼けで日が暮れてきました。
気持ちよい眺めを見て、お風呂に入って、夕涼みをすれば、私の思考回路ではもうおいしいお酒を楽しむほかは選択肢がありません。さっき公園でお会いした方に聞いたお店が気にかかります。
7. そろそろお店にも灯りがともってきました。
魚料理に焼き鳥屋、大衆割烹のお店やおしゃれなカフェバー。
並木道にはいろんなお店が並んでいます。行きつけのお店を見つけて、ふらりと立ち寄るなんて住民だからこそできる贅沢かもしれません。
豊かな自然に囲まれ、春、夏、秋、冬それぞれの楽しみを味わえる浅野川沿い。
桜の季節には茶屋街周辺のみなさんが主催する「園遊会」という宴が催されています。
伝統を継承するだけではなく、この町の活性化を目的としたこの宴。
年々規模が大きくなってこの町の風物詩のひとつになってきています。
この町が今の魅力のある姿であり続けられるのも、住民の意識があってこそなんだと思います。
そんな魅力のある浅野川周辺ですが、気になる事情があるのも事実。
それは、住民の方々の高齢化と、郊外の便利なマンションへと移り住む人の流れによって、使い手がいなくなってしまった建物が目立ってきていることです。
僕たちからみると、とてももったいないこの事情。
ある意味面倒なことが伴う古い建物が多いですが、そこには使いこまれてきた味わいが吸収されています。
ちょっと手直しすれば魅力的な建物に生まれ変わりそうな可能性を持った建物たち。お節介かもしれませんが、そんな建物に興味のある新しい使い手のみなさんに活用してもらい、この町の魅力が生まれ続けて欲しいと思います。
コンビニや便利なスーパーがあるわけではありませんが、 けれど、そこには不便さを差し引いてもあまりある魅力が広がっています。
新しい住民の方や魅力のあるお店が増えてくれば、味のある建物を活かした昔ながらの八百屋さんや魚屋さんなんかも復活したりして。住人のエネルギーがあるからこそ、その町の魅力が生まれ続けてくるのだと思います。
金沢R不動産では、今後もこの魅力的な町にある物件たちを少しずつ紹介していきたいと思います。
今回ご紹介したスポットはこの町にあるほんのごく一部。金沢へいらっしゃる方々。まずはこのあたりを住人になったつもりでゆっくりと散歩されてはいかがでしょうか。
もし金沢で暮らすことになるとしたら、散歩を基準に物件を探してみるのもアリではないかと思います。
今回の散歩コースはこちら