2014.12.8 |
Rトピックス 町家リノベーション「八百萬本舗」小津誠一(金沢R不動産+studio KOZ./E.N.N.) 観光地として人気の茶屋街のそば、もと金物店だった町家を複合ショップにリノベーションするプロジェクトが進行中! 過去と現在が同居するまち「尾張町~橋場町エリア」 来春の北陸新幹線開通を控え、金沢駅周辺の再開発商業エリアや、観光地としてのひがし茶屋街などに注目があつまる金沢。そんな局地的な新幹線ムードに沸く金沢駅とひがし茶屋街を繋ぐ線上に、立地的にも歴史的にも魅力をもった「尾張町〜橋場町」エリアがある。 ここは、明治初期までは、国内5番目の人口を誇る都市として栄えた金沢の中心地だったエリアだ。いまでも点在するように残る大きな古い商家の町家やモダンな洋館などが、この地のかつての賑わいを想像させてくれる。 戦災を受けていない金沢中心部は、藩政期の城下町金澤と現在の金沢のまちのつくりには、大きな変化はない。だから、表通りでも裏通りでも、古い建物や遺構などをヒントに過去と現在が錯綜した体験ができる街で、ひとの営みやまちの賑わいを重ね合わせて想像してみると、僕たちの目の前にあるまちが少し違って見えてくるから面白い。 過去から未来へ継承する町家「旧志村金物店」 さて、そんな妄想のピースを現実にしてくれそうな尾張町〜橋場町エリアの町家が僕たちの前にあらわれた。橋場町交差点近く浅野川大橋の袂で個性的な銅板貼りの看板を掲げる大きな町家だ。 ある人の紹介でこの町家オーナーの志村様とお話しする機会を得た。長らく続けてきた金物屋のご商売をリタイヤして、近隣に新築中の住宅に移り住むという。土地はご子息に相続されることが決まっている。できれば、町家も残したいがだれに相談すればいいものか、借り手がいるものなのか漠然と困っているようだった。そこで僕たちは、この町家の活かし方を提案し、借り手も探すことと申し出ることとなったのだ。 茶屋街に代表される歴史的景観保存地区に隣接するこのエリアは、観光需要も高く、商業地域でもあるのでコインパーキングやテナント付きマンションへの建て替えも盛んな場所だ。まさに、保存と解体の分水嶺とも言える立地環境でもあり、今後の町家リノベーションの方向性を示す好例となり得る建物でもある。 ヒト・コト・モノが集まる「八百萬本舗」リノベーション この町家に新たな価値を与え、まちや建物の歴史を継承して未来へと繋げていくために、「八百万のヒト・モノ・コトが集まる場」づくりをコンセプトとしてリノベーションすることにした。 東京であれば、新築の再開発ビルに全国のコンテンツを集めてくるかもしれないけれど、ここ金沢では歴史と物語のある町家を再利用して、すでに地域にある個性を集めるだけで歴史を継承し物語を創造していくことができるに違いない。そんな妄想を現実化するのが「八百萬本舗」だ。 一部シェアスペースやテナントスペースを追加募集する予定もあるので、ご興味ある方は金沢R不動産までお問い合わせ頂きたい。 |
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